リフォームの見積もりは、なぜ時間がかかるのか|相見積もりを取る前に知っておきたいこと

「3社くらいに見積もりを頼もうと思うんですが、失礼じゃないですか?」

ときどき、こう聞かれます。答えははっきりしていて、失礼ではありません。むしろ取ってください。数十万円から数百万円の買い物を、1社だけ見て決めるほうが危ういと思います。

ただ、頼む側から見えにくいことが1つあります。見積もり1件を出すのに、業者側で何が起きているかです。ここを知っていると、同じ相見積もりでも、返ってくる見積書の質が変わります。この記事では、静岡県東部で内装施工を続けてきた立場から、できるだけ正直に書きます。

相見積もりは、取っていいです

リフォームには定価がありません。同じ「6畳のクロス張り替え」でも、業者によって金額が変わります。使う材料のグレードも、下地の処理をどこまでやるかも、職人の手間の掛け方も違うからです。

だから、比べるのは当然のことです。1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのかを判断する物差しがありません。

私たちも、相見積もりだと分かっていてお受けします。断られることもありますが、それは仕方がないと思っています。

お願いしたいことは1つだけです。相見積もりであることを、最初に言っていただけると助かります。隠されても分かりますし、正直に言っていただいたほうが、こちらも「どこで比べられるか」を考えて丁寧な見積もりを出せます。

見積もり1件に、実際どれくらいかかるのか

ここが、頼む側からいちばん見えにくいところだと思います。訪問して30分ほど部屋を見て帰るので、「見ただけ」に見えるかもしれません。実際にはこうです。

工程かかる時間やっていること
移動30分〜1時間往復。エリア内でもこれくらいはかかります
実測20〜40分壁・床・天井の寸法。開口部を引いた正味の面積を出します
下地の確認20〜40分叩いて音を聞く、押して沈みを見る、既存材の種類を特定する。ここが金額を左右します
写真記録10〜20分あとで積算するときに見返します。記憶では正確に出せません
材料の拾い出し1〜2時間クロス何m、ボード何枚、副資材、廃材の量。数量を1つずつ出します
仕入れ確認場合により指定品番の在庫と価格。廃番になっていることもあります
積算・見積書作成1〜2時間数量×単価、手間、諸経費。工程表も添えます

合計すると、1件あたり半日から1日です。個人でやっている職人さんは、調査に出た日はその分、工事の手が止まります。

これは「大変だから察してください」という話ではありません。この時間をかけているかどうかで、見積もりの中身がまったく変わるという話です。

「無料見積もり」の費用は、どこかで誰かが払っています

リフォーム業界では「見積もり無料」が当たり前になっています。ただ、いま書いたとおり、無料で出せるほど手間がかからない作業ではありません。では、その費用はどこへ行っているのか。だいたい次の3つのどれかです。

  • 工事代金に含まれている|成約したお客様が、断った方の分まで負担している形。いちばん多いパターンです
  • 調査を省いている|見ずに概算だけ出して、着工後に「開けてみたら傷んでいた」と追加請求になる
  • 数を打っている|1件あたりの時間を削って件数を増やす。当然、1件ごとの精度は落ちます

どれも悪意があるわけではありません。そういう仕組みになっている、というだけです。ただ、頼む側としては「この見積もりは、どのパターンで出されたものか」を意識しておくと、金額の見え方が変わると思います。

相場よりはっきり安い見積もりが出てきたときは、何が入っていないかを確認してください。養生、廃材処分、運搬、下地補修——このあたりが抜けていると、あとから足されます。安いのではなく、まだ全部載っていないだけ、ということがあります。

いい見積もりを取るための5つのコツ

1. 同じ条件で頼む

いちばん大事です。A社には「6畳のクロス」、B社には「和室をきれいにしたい」と伝えると、返ってくる見積もりは比べられません。数量(何畳・何面・何枚)と、やりたいことを同じ文面で全社に渡してください。メールやLINEなら、同じ文をコピーして送るだけです。

2. 予算を先に伝える

「予算を言うと、そこまで上乗せされるのでは」と心配される方がいます。逆です。予算が分からないと、どこまで提案していいか判断できません。50万円の予算に150万円の提案が返ってきたら、その見積もりは検討の役に立ちません。「50万円以内で、優先順位をつけて」と言われたほうが、こちらも頭を使えます。

3. 3社までにする

5社、6社と取る方がいますが、比べきれなくなります。条件を揃えて説明する手間も5倍になり、途中で条件がぶれます。3社あれば相場の幅は十分に見えます。

4. 現地調査には立ち会う

可能であれば同席してください。その場で「ここは直さなくていい」「ここは気になる」と言えるかどうかで、見積もりの精度が変わります。職人がどこを見て、何を気にするかを見ておくのも、業者を選ぶ材料になります。

5. 「一式」が多い見積もりは、中身を聞く

「内装工事一式 〇〇円」だけの見積書は、比べようがありません。数量と単価が書かれているかを見てください。聞けば出せるはずのものです。出せない・出したがる様子がない場合は、その理由を考えたほうがいいと思います。

断り方に、悩まなくて大丈夫です

「見積もりを出してもらったのに断るのが気まずい」——これもよく聞きます。

結論から言うと、一言で十分ですし、理由も要りません。「今回は他社さんにお願いすることにしました」だけで、こちらは何とも思いません。相見積もりである以上、選ばれないことは前提です。

ひとつだけお願いするなら、決まったら早めに教えてください。職人の日程を仮で押さえていることがあるためです。1週間空いてしまうと、その枠に他のご依頼を入れられません。「決まりました」の一言が早いほど助かります。連絡がないまま放置されるのが、正直いちばん困ります。

それから、断ったあとに気が変わっても構いません。「一度断ったのに」と気にされる方がいますが、そんなことは誰も覚えていません。他社で進めてみて違和感があったなら、そのタイミングでまたご相談ください。

見積書のどこを見ればいいか

金額の総額だけを見比べても、判断はできません。次の5つを見てください。

見るところ確認したいこと
数量と単価「一式」ばかりでないか。㎡・枚・箇所の数量が書かれているか
材料の品番メーカー名と品番まで書かれているか。「クロス」だけだとグレードが分かりません
含まれている作業養生・既存材の撤去・廃材処分・運搬・清掃。抜けていると後から足されます
諸経費の率工事費の10〜15%程度が一つの目安。極端に高い/項目自体がない場合は内訳を聞いてください
追加が出る条件「下地に傷みがあった場合は別途」などの但し書きがあるか。これがある業者のほうが誠実です

最後の項目は誤解されやすいのですが、「追加はいっさいありません」と言い切る見積もりのほうが、むしろ注意が必要です。壁を開けてみないと分からないことは、実際にあります。それを最初から想定して書いてあるかどうかが、正直さの目安になります。

写真で出せる工事と、見ないと出せない工事

すべての工事に現地調査が必要なわけではありません。写真だけで正確に出せる工事もあります。分かれ目は「下地に手を入れるかどうか」です。

工事の例理由
写真で出せる襖・網戸の張り替え/クロス・床の張り替え(1部屋・下地に触れないもの)枚数や面積が分かれば、単価をかけるだけで積算できます
見ないと出せない水回り(洗面・浴室・トイレ・キッチン)/設備の交換/間取り変更・解体/LDK全体・2部屋以上/店舗下地・配管・電気の状態が写真では分かりません。開けてみないと本当の金額が出ません

壁にシミや浮き、たわみが見えている場合も、写真だけでは判断できません。表面だけ張り替えても、下地が傷んでいれば数ヶ月で再発します。そこを確かめずに安い金額を出すのは、あとでお客様に迷惑をかけることになります。

当社の場合

ここまで書いたことを踏まえて、Ry.Reformでは見積もりを次のように分けています。営業もいませんし、押し売りもしません。

方法費用内容
ご相談無料「こういう工事はいくらぐらい?」というご質問に、おおよその相場をお答えします
AI見積り初回無料お部屋の写真を1枚アップロードするだけ。約3分で概算をお返しします
写真でのお見積り無料襖・網戸・クロス/床(1部屋・下地に触れないもの)。代表が直接お出しします
現地調査でのお見積りご契約で無料
/不成約時 11,000円(税込)
訪問して実測・下地確認。確定金額を書面でお出しします

最後の1つだけ、条件付きで費用をいただいています。理由は、この記事に書いてきたとおりです。1件に半日以上かかること、私たちが2人しかいないこと、そして調査に出た日は工事が止まること。

「無料」にして、その分を工事代金に乗せることもできました。ただそれは、ご契約くださったお客様に、他の方の調査費まで負担していただくということです。それよりは、実際に手間がかかった分をその方にお願いするほうが筋が通っていると考えました。

訪問前に必ず費用をお伝えし、ご同意をいただいてから伺います。知らないうちに請求されることはありません。ご契約いただいた場合は費用をいただきません。対応エリア外の場合や、当社の都合でお受けできない場合も同様です。

そして、まず相場だけ知りたいという段階なら、無料の方法をご用意しています。いきなり現地調査に進む必要はありません。

よくある質問

相見積もりだと伝えたら、対応が雑になりませんか?

なりません。むしろ「どこと比べられているか」が分かるほうが、こちらも説明を尽くせます。隠されるより、最初に言っていただけると助かります。

見積もりを取ったら、契約しないといけませんか?

いいえ。ご相談・写真でのお見積り・AI見積りは、いずれも無料でご契約の義務はありません。現地調査でのお見積りのみ、ご契約に至らなかった場合に11,000円(税込)を申し受けます。この費用については、訪問前にご同意をいただいたうえで伺います。

現地調査の費用は、いつ払うのですか?

ご契約に至らなかったことが確定してからのお支払いです。お見積書のご提示から14日以内にご連絡がない場合、ご成約に至らなかったものとして扱わせていただきます。お支払いは請求書の発行から14日以内にお振込みでお願いしています。訪問前日までのキャンセルは無料です。

何社くらいから取るのが普通ですか?

3社が目安です。それ以上になると、条件を揃えて説明する手間が増えるわりに、判断材料は増えません。

見積もりの有効期限はありますか?

一般的に1〜3か月です。材料価格が動くためで、期限が切れたら再提出になります。急かすためのものではありませんので、期限が来たら遠慮なく出し直しをご依頼ください。

まだ具体的に決まっていなくても相談できますか?

はい。「そのうちやりたい」という段階のご相談も歓迎です。時期が決まっていないほうが、材料の選び方や工事の順番に幅を持たせられます。

対応エリアはどこまでですか?

沼津市・三島市・富士市・裾野市・御殿場市・清水町・函南町・長泉町を中心に、静岡県東部に対応しています。エリア外の場合もまずはご相談ください。

まずは、相場を知るところから

いきなり現地調査に進む必要はありません。
ご相談は無料です。襖・網戸・クロス/床(1部屋)の張り替えは、お写真をお送りいただければ無料でお見積りします。

→ 相談する(フォーム)

公式LINEからもご相談いただけます。
相場だけ先に知りたい方はAI見積り(初回無料・約3分)をどうぞ。
※現地調査でのお見積りは、ご契約いただいた場合は無料、ご契約に至らなかった場合のみ11,000円(税込)を申し受けます。

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